解決事例
2019.06.26
2019.07.08
建築紛争・受注者|地盤沈下に基づく建替費用を求める損害賠償請求に応訴した事例
相談前
新築工事を受注した会社からのご相談でした。
新築工事を行った後に、地盤沈下が発生して物件に傾きが生じました。
何度か地盤沈下に対する補修工事を行ったものの、注文者側から十分に改善されてないと主張され、建替相当費用を求める弁護士名義の損害賠償の通知書が届いたため、対応について相談にいらっしゃいました。
相談後
弁護士からの通知に対応する必要があるため、速やかに受任しました。
弁護士名義での通知への反論を行ったところ、協議の余地なく訴訟が提起されました。
地盤沈下の原因調査や専門の建築士による鑑定意見などを経て、最終的には裁判所で和解が成立しました。
相手方の求める賠償金額の水準が高く、和解的な解決は困難な案件でしたが、最終的には話し合いによって解決することができました。
弁護士からのコメント
受注を受けた会社からの依頼案件です。
地盤沈下が生じた場合にその責任の所在について争われ裁判となるのは、典型的な建築紛争であり、私の取り扱ってきた建築紛争の中でも多くの割合を占めます。
こちらのケースは、注文者側が地盤沈下に基づき建物の建て直しを求めていたことや、要求する賠償額の水準が高かったため、裁判も長期化しましたが、最終的には、訴訟の請求額の10分の1以下の一定の補修費用を支払うという内容で解決することができました。
裁判は時間的・経済的・労力的に会社にとって負担は大きいですが、交渉での着地点がない場合で、相手から訴えられた場合には対応するほかない場合も少なくありません。