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2020.03.09
2020.10.30

賃貸住宅管理業が登録制へ!3月6日閣議決定法律案の解説

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案とは?

2020年3月6日閣議決定とその概要

2020年3月6日、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」が閣議決定されました。サブリースの悪徳業者排除と賃貸管理業の適正化を実現するためのものです。

今後、通常国会において、法律の成立に向けて進んでいくものと思われます。

概要については、国土交通省の報道発表資料、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」を閣議決定~サブリース業者による勧誘・契約締結行為の適正化と賃貸住宅管理業の登録制度の創設~によると、以下のとおりです。

(1)サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の適正化に係る措置
 〇全てのサブリース業者に対し、
 ・勧誘時における、故意に事実を告げず、又は不実を告げる等の不当な行為の禁止
 ・サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の締結前の重要事項説明 等
   を義務づけ
 〇サブリース業者と組んでサブリースによる賃貸住宅経営の勧誘を行う者(勧誘者)についても、契約の適正化のための規制の対象とする

(2)賃貸住宅管理業に係る登録制度の創設
 〇賃貸住宅管理業を営もうとする者について、国土交通大臣の登録を義務づけ
 〇登録を受けた賃貸住宅管理業者について、
 ・業務管理者の選任
 ・管理受託契約締結前の重要事項の説明
 ・財産の分別管理
 ・委託者への定期報告 等を義務づけ

大まかにいうと、(1)サブリース業者についての規制と、(2)賃貸住宅管理業制度の創設という2点です。法律案の条文も公表されていますので、ざっと確認してみました。

サブリース業者に対する規制

まず、(1)サブリース業者についての規制、については、

・誇大広告の禁止(28条)

・不当な勧誘等の禁止(29条)
・特定賃貸借契約の締結前の書面の交付(30条)

・特定賃貸借契約の締結後の書面の交付(31条)

・書類の閲覧(32条)

・指示(33条)

・業務停止(34条)

・国土交通大臣への申し出(35条)

・報告徴収及び立入検査(36条)

 37条から40条略

といった構成です。サブリース関係の締結を締結する際も、宅建業法の媒介などを行ったときの宅建業法35条、37条の義務と類似した事前事後の書面交付が必要になりそうです。

少し特徴的かと思ったのは35条です。

こちらについては、必要があるときには「何人」でも、(法律上は)国土交通大臣に対し、申し出をして、適正な措置をとるべきことを求めることができるとされています。

「何人」ですから、条文上は直接の契約当事者ではなくても、親族や弁護士、それどころか全く関係ない第三者でも、誰でも求めることができる条文案です。

(国土交通大臣に対する申出) 

1. 第三十五条 何人も、特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。


 2. 国土交通大臣は、前項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置をとらなければならない。

賃貸住宅管理制度の創設

次に、管理業についての規制です。

まずは、不動産管理業が登録制となりました。一定の戸数以下の場合など、登録が不要な例外が定められることになりそうです。

(登録) 

第三条 賃貸住宅管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。ただし、その事業の規模が、当該事業に係る賃貸住宅の戸数その他の事項を勘案して国土交通省令で定める規模未満であるときは、この限りでない。

また、こちらも宅建業法に似ていますが、営業所や事業所ごとに、業務管理者を選任することが必要となります。

(業務管理者の選任)

 第十二条 賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、一人以上の第四項の規定に適合する者(以下「業務管理者」という。)を選任して、当該営業所又は事務所における業務に関し、管理受託契約(管理業務の委託を受けることを内容とする契約をいう。以下同じ。)の内容の明確性、管理業務として行う賃貸住宅の維持保全の実施方法の妥当性その他の賃貸住宅の入居者の居住の安定及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の円滑な実施を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。

(以下略)

・管理受託契約の締結前の書面の交付(13条)

・管理受託契約の締結時の書面の交付(14条)

こちらも管理を受託する契約時には、書面の交付が必要となりそうです。こちらも媒介などと似ています。「書面」という記載ですが、要件を満たせば電磁的な記録でもよい(13条2項、14条2項)とされています。

こちらで特徴的かと思われるのは、委託者への定期報告が法律上、明文化されていることでしょうか。単なる委任契約に基づく報告ではなく、具体的に管理業務の実施状況の国土交通省令で定めた内容について、定期的な報告が義務づけられています。

(委託者への定期報告)

 第二十条 賃貸住宅管理業者は、管理業務の実施状況その他の国土交通省令で定める事項について、国土交通省令で定めるところにより、定期的に、委託者に報告しなければならない。

いつから施行されるのか

最後にいつから施行されるか(なお、本原稿作成時には閣議決定されているだけで法案も通っていないですが)についてです。

こちらについては、「公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日」です。ただ、3章(サブリース関係の規制)については、公布の日から起算して6か月を超えない範囲内において政令で定める日、です。

なので、

・公布から1年以内 〜 管理業登録制度が施行

・公布から6か月以内 〜 サブリース規制が施行

となりそうです。

なお、経過措置(附則2条)で、

この法律の施行の際現に賃貸住宅管理業を営んでいる者は、この法律の施行の日から起算して一年間は、賃貸住宅管理業を営むことができるとされています。

ですので、

公布から1年以内に施行、施行時に管理業を行っている場合は、その施行の日から1年間は登録なくても賃貸住宅管理業を営むことができるので、この間に、登録すればよいということになりそうです。

(施行期日)

 第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。


一 附則第四条の規定 公布の日

二 第一章、第三章、第四章、第四十二条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第四十三条、第四十四条(第十号から第十三号までに係る部分に限る。)及び第四十五条並びに附則第三条第二項の規定公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日

(経過措置) 

第二条 この法律の施行の際現に賃貸住宅管理業を営んでいる者は、この法律の施行の日から起算して一年間(当該期間内に第六条第一項の規定による登録の拒否の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用される第二十三条第一項の規定により賃貸住宅管理業の全部の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、第三条第一項の規定にかかわらず、当該賃貸住宅管理業を営むことができる。

その者がその期間内に第四条第一項の規定による登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。

(以下略)

民法改正関係のセミナーでもよくお話ししていますが、今後は、コンプライアンス・法令遵守の要請がますます高まっていくと思われます。早く適切な対応をお勧めします。

以下、閣議決定の資料にある法律案全文をテキスト化したものです。


賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案

目次

第一章 総則(第一条・第二条)

第二章     賃貸住宅管理業

 第一節 登録(第三条―第九条)

 第二節 業務(第十条―第二十一条)

 第三節 監督(第二十二条―第二十七条)

第三章 特定賃貸借契約の適正化のための措置等(第二十八条―第三十六条)

第四章 雑則(第三十七条―第四十条)

第五章 罰則(第四十一条―第四十六条)附則


第一章 総則

(目的) 

第一条
この法律は、社会経済情勢の変化に伴い国民の生活の基盤としての賃貸住宅の役割の重要性が増大していることに鑑み、賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施を図るため、賃貸住宅管理業を営む者に係る登録制度を設け、その業務の適正な運営を確保するとともに、特定賃貸借契約の適正化のための措置等を講ずることにより、良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図り、もって国民生活の安定向上及び国民経済の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条
この法律において「賃貸住宅」とは、賃貸の用に供する住宅(人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分をいう。次項第一号において同じ。)をいう。ただし、人の生活の本拠として使用する目的以外の目的に供されていると認められるものとして国土交通省令で定めるものを除く。
2 この法律において「賃貸住宅管理業」とは、賃貸住宅の賃貸人から委託を 受けて、次に掲げる業務(以下「管理業務」という。)を行う事業をいう。
一 当該委託に係る賃貸住宅の維持保全(住宅の居室及びその他の部分について、点検、清掃その他の維持を行い、及び必要な修繕を行うことをいう。以下同じ。)を行う業務(賃貸住宅の賃貸人のために当該維持保全に係る契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理を行う業務を含む。)
二 当該賃貸住宅に係る家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理を行う業務(前号に掲げる業務と併せて行うものに限る。)

3 この法律において「賃貸住宅管理業者」とは、次条第一項の登録を受け  て賃貸住宅管理業を営む者をいう。
4 この法律において「特定賃貸借契約」とは、賃貸住宅の賃貸借契約(賃借人が人的関係、資本関係その他の関係において賃貸人と密接な関係を有する者と して国土交通省令で定める者であるものを除く。)であって、賃借人が当該賃 貸住宅を第三者に転貸する事業を営むことを目的として締結されるものをいう。
5 この法律において「特定転貸事業者」とは、特定賃貸借契約に基づき賃借した賃貸住宅を第三者に転貸する事業を営む者をいう。

第二章 賃貸住宅管理業

第一節 登録

(登録) 

第三条 
賃貸住宅管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。ただし、その事業の規模が、当該事業に係る賃貸住宅の戸数その他の事項を勘案して国土交通省令で定める規模未満であるときは、この限りでない。
2 前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
3 前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。
4 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。
5 第二項の登録の更新を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

(登録の申請) 

第四条
前条第一項の登録(同条第二項の登録の更新を含む。以下同じ。)を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
一 商号、名称又は氏名及び住所
二 法人である場合においては、その役員の氏名
三 未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その商号又は名称及び住所並びにその役員の氏名)
四 営業所又は事務所の名称及び所在地
2 前項の申請書には、前条第一項の登録を受けようとする者が第六条第一項各号のいずれにも該当しないことを誓約する書面その他の国土交通省令で定める書類を添付しなければならない。

(登録の実施)

第五条
国土交通大臣は、前条第一項の規定による登録の申請があったときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除き、次に掲げる事項を賃貸住宅管理業者登録簿に登録しなければならない。
一 前条第一項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 国土交通大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

(登録の拒否)

第六条
国土交通大臣は、第三条第一項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第四条第一項の申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 心身の故障により賃貸住宅管理業を的確に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの
二 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない
三 第二十三条第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合にあっては、当該取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)
四 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者
五 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(第九号において「暴力団員等」という。)
六 賃貸住宅管理業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として国土交通省令で定めるもの
七 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの
八 法人であって、その役員のうちに第一号から第六号までのいずれかに該当する者があるもの
九 暴力団員等がその事業活動を支配する者
十 賃貸住宅管理業を遂行するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない者
十一 営業所又は事務所ごとに第十二条の規定による業務管理者を確実に選任すると認められない者
2 国土交通大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

(変更の届出)

第七条 
賃貸住宅管理業者は、第四条第一項各号に掲げる事項に変更があったときは、その日から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
2 国土交通大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る事項が前条第一項第七号又は第八号に該当する場合を除き、当該事項を賃貸住宅管理業者登録簿に登録しなければならない。
3 第四条第二項の規定は、第一項の規定による届出について準用する。

(賃貸住宅管理業者登録簿の閲覧)

第八条 
国土交通大臣は、賃貸住宅管理業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。

(廃業等の届出)

第九条
賃貸住宅管理業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、国土交通省令で定めるところにより、その日(第一号の場合にあっては、その事実を知った日)から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
一 賃貸住宅管理業者である個人が死亡したとき その相続人
二 賃貸住宅管理業者である法人が合併により消滅したとき その法人を代表する役員であった者
三 賃貸住宅管理業者である法人が破産手続開始の決定により解散したとき その破産管財人
四 賃貸住宅管理業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき・その清算人
五 賃貸住宅管理業を廃止したとき 賃貸住宅管理業者であった個人又は賃貸住宅管理業者であった法人を代表する役員
2 賃貸住宅管理業者が前項各号のいずれかに該当することとなったときは、第三条第一項の登録は、その効力を失う。

第二節 業務

(業務処理の原則) 

第十条
賃貸住宅管理業者は、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。

(名義貸しの禁止) 

第十一条
賃貸住宅管理業者は、自己の名義をもって、他人に賃貸住宅管理業を営ませてはならない。

(業務管理者の選任)

第十二条
賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、一人以上の第四項の規定に適合する者(以下「業務管理者」という。)を選任して、当該営業所又は事務所における業務に関し、管理受託契約(管理業務の委託を受けることを内容とする契約をいう。以下同じ。)の内容の明確性、管理業務として行う賃貸住宅の維持保全の実施方法の妥当性その他の賃貸住宅の入居者の居住の安定及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の円滑な実施を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。
2 賃貸住宅管理業者は、その営業所若しくは事務所の業務管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第七号までのいずれかに該当し、又は選任した者の全てが欠けるに至ったときは、新たに業務管理者を選任するまでの間は、その営業所又は事務所において管理受託契約を締結してはならない。
3 業務管理者は、他の営業所又は事務所の業務管理者となることができない。
4 業務管理者は、第六条第一項第一号から第七号までのいずれにも該当しない者で、賃貸住宅管理業者の営業所又は事務所における業務に関し第一項に規定する事務を行うのに必要な知識及び能力を有する者として賃貸住宅管理業に関する一定の実務の経験その他の国土交通省令で定める要件を備えるものでなければならない。

(管理受託契約の締結前の書面の交付)

第十三条
賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、管理業務を委託しようとする賃貸住宅の賃貸人(賃貸住宅管理業者である者その他の管理業務に係る専門的知識及び経験を有すると認められる者として国土交通省令で定めるものを除く。)に対し、当該管理受託契約を締結するまでに、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない。
2 賃貸住宅管理業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、管理業務を委託しようとする賃貸住宅の賃貸人の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって国土交通省令で定めるものをいう。第三十条第二項において同じ。)により提供することができる。この場合において、当該賃貸住宅管理業者は、当該書面を交付したものとみなす。

(管理受託契約の締結時の書面の交付)

第十四条
賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結したときは、管理業務を委託する賃貸住宅の賃貸人( 以下「委託者」という。)に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一 管理業務の対象となる賃貸住宅
二 管理業務の実施方法
三 契約期間に関する事項
四 報酬に関する事項
五 契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容
六 その他国土交通省令で定める事項
2 前条第二項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。

(管理業務の再委託の禁止)

第十五条
賃貸住宅管理業者は、委託者から委託を受けた管理業務の全部を他の者に対し、再委託してはならない。

(分別管理) 

第十六条
賃貸住宅管理業者は、管理受託契約に基づく管理業務(第二条第二項第二号に掲げるものに限る。以下この条において同じ。)において受領する家賃、敷金、共益費その他の金銭を、整然と管理する方法として国土交通省令で定める方法により、自己の固有財産及び他の管理受託契約に基づく管理業務において受領する家賃、敷金、共益費その他の金銭と分別して管理しなければならない。

(証明書の携帯等)

第十七条
賃貸住宅管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、その業務に従事する使用人その他の従業者に、その従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者をその業務に従事させてはならない。
2 賃貸住宅管理業者の使用人その他の従業者は、その業務を行うに際し、委託者その他の関係者から請求があったときは、前項の証明書を提示しなければならない。

(帳簿の備付け等)

第十八条
賃貸住宅管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、その営業所又は事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え付け、委託者ごとに管理受託契約について契約年月日その他の国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

(標識の掲示)

第十九条
賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げなければならない。

(委託者への定期報告)

第二十条
賃貸住宅管理業者は、管理業務の実施状況その他の国土交通省令で定める事項について、国土交通省令で定めるところにより、定期的に、委託者に報告しなければならない。

(秘密を守る義務)

第二十一条
賃貸住宅管理業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。賃貸住宅管理業を営まなくなった後においても、同様とする。
2 賃貸住宅管理業者の代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、賃貸住宅管理業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。賃貸住宅管理業者の代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする。

第三節     監督

(業務改善命令)

第二十二条
国土交通大臣は、賃貸住宅管理業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、賃貸住宅管理業者に対し、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(登録の取消し等)

第二十三条
国土交通大臣は、賃貸住宅管理業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第六条第一項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当することとなったとき。
二 不正の手段により第三条第一項の登録を受けたとき。
三 その営む賃貸住宅管理業に関し法令又は前条若しくはこの項の規定による命令に違反したとき。
2 国土交通大臣は、賃貸住宅管理業者が登録を受けてから一年以内に業務を開始せず、又は引き続き一年以上業務を行っていないと認めるときは、その登録を取り消すことができる。
3 第六条第二項の規定は、前二項の規定による処分をした場合について準用する。

(登録の抹消)

第二十四条
国土交通大臣は、第三条第二項若しくは第九条第二項の規定により登録がその効力を失ったとき、又は前条第一項若しくは第二項の規定により登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。

(監督処分等の公告)

第二十五条
国土交通大臣は、第二十三条第一項又は第二項の規定による処分をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。

(報告徴収及び立入検査)

第二十六条
国土交通大臣は、賃貸住宅管理業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、賃貸住宅管理業者に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、賃貸住宅管理業者の営業所、事務所その他の施設に立ち入り、その業務の状況若しくは設備、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯 し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(登録の取消し等に伴う業務の結了)

第二十七条
第三条第二項の登録の更新をしなかったとき、第九条第二項の規定により登録が効力を失ったとき、又は第二十三条第一項若しくは第二項の規定により登録が取り消されたときは、当該登録に係る賃貸住宅管理業者であった者又はその一般承継人は、当該賃貸住宅管理業者が締結した管理受託契約に基づく業務を結了する目的の範囲内においては、なお賃貸住宅管理業者とみなす。

第三章 特定賃貸借契約の適正化のための措置等

(誇大広告等の禁止)

第二十八条
特定転貸事業者又は勧誘者(特定転貸事業者が特定賃貸借契約の締結についての勧誘を行わせる者をいう。以下同じ。)(以下「特定転貸事業者等」という。)は、第二条第五項に規定する事業に係る特定賃貸借契約の条件について広告をするときは、特定賃貸借契約に基づき特定転貸事業者が支払うべき家賃、賃貸住宅の維持保全の実施方法、特定賃貸借契約の解除に関する事項その他の国土交通省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。

(不当な勧誘等の禁止)

第二十九条
特定転貸事業者等は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 特定賃貸借契約の締結の勧誘をするに際し、又はその解除を妨げるため、特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者に対し、当該特定賃貸借契約に関する事項であって特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為
二 前号に掲げるもののほか、特定賃貸借契約に関する行為であって、特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるもの

(特定賃貸借契約の締結前の書面の交付)

第三十条
特定転貸事業者は、特定賃貸借契約を締結しようとするときは、特定賃貸借契約の相手方となろうとする者(特定転貸事業者である者その他の特定賃貸借契約に係る専門的知識及び経験を有すると認められる者として国土交通省令で定めるものを除く。)に対し、当該特定賃貸借契約を締結するまでに、特定賃貸借契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない。
2 特定転貸事業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該特定賃貸借契約の相手方となろうとする者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該特定転貸事業者は、当該書面を交付したものとみなす。

(特定賃貸借契約の締結時の書面の交付)

第三十一条
特定転貸事業者は、特定賃貸借契約を締結したときは、当該特定賃貸借契約の相手方に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一 特定賃貸借契約の対象となる賃貸住宅
二 特定賃貸借契約の相手方に支払う家賃その他賃貸の条件に関する事項
三 特定転貸事業者が行う賃貸住宅の維持保全の実施方法
四 契約期間に関する事項
五 転借人の資格その他の転貸の条件に関する事項
六 契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容七 その他国土交通省令で定める事項
2 前条第二項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。

(書類の閲覧)

第三十二条
特定転貸事業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該特定転貸事業者の業務及び財産の状況を記載した書類を、特定賃貸借契約に関する業務を行う営業所又は事務所に備え置き、特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者の求めに応じ、閲覧させなければならない。

(指示)

第三十三条
国土交通大臣は、特定転貸事業者が第二十八条から前条までの規定に違反した場合又は勧誘者が第二十八条若しくは第二十九条の規定に違反した場合において特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、その特定転貸事業者に対し、当該違反の是正のための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。
2 国土交通大臣は、勧誘者が第二十八条又は第二十九条の規定に違反した場合において特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、その勧誘者に対し、当該違反の是正のための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。
3 国土交通大臣は、前二項の規定による指示をしたときは、その旨を公表しなければならない。

(特定賃貸借契約に関する業務の停止等)

第三十四条
国土交通大臣は、特定転貸事業者が第二十八条から第三十二条までの規定に違反した場合若しくは勧誘者が第二十八条若しくは第二十九条の規定に違反した場合において特定賃貸借契約の適正化を図るため特に必要があると認めるとき、又は特定転貸事業者が前条第一項の規定による指示に従わないときは、その特定転貸事業者に対し、一年以内の期間を限り、特定賃貸借契約の締結について勧誘を行い若しくは勧誘者に勧誘を行わせることを停止し、又はその行う特定賃貸借契約に関する業務の全部若しくは一部を停止すべきことを命ずることができる。
2 国土交通大臣は、勧誘者が第二十八条若しくは第二十九条の規定に違反した場合において特定賃貸借契約の適正化を図るため特に必要があると認めるとき、又は勧誘者が前条第二項の規定による指示に従わないときは、その勧誘者に対し、一年以内の期間を限り、特定賃貸借契約の締結について勧誘を行うことを停止すべきことを命ずることができる。
3 国土交通大臣は、前二項の規定による命令をしたときは、その旨を公表しなければならない。

(国土交通大臣に対する申出) 

第三十五条
何人も、特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 国土交通大臣は、前項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置をとらなければならない。

(報告徴収及び立入検査)

第三十六条
国土交通大臣は、特定賃貸借契約の適正化を図るため必要があると認めるときは、特定転貸事業者等に対し、その業務に関し報告を求め、又はその職員に、特定転貸事業者等の営業所、事務所その他の施設に立ち入り、その業務の状況若しくは設備、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第四章 雑則

(適用の除外) 

第三十七条
この法律の規定は、国及び地方公共団体には、適用しない。

 (権限の委任)

第三十八条
この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。

(国土交通省令への委任)

第三十九条
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

(経過措置)

第四十条
この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第五章 罰則

第四十一条

次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条第一項の規定に違反して、賃貸住宅管理業を営んだとき。
二 不正の手段により第三条第一項の登録を受けたとき。
三 第十一条の規定に違反して、他人に賃貸住宅管理業を営ませたとき。

第四十二条

次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第二十三条第一項の規定による命令に違反したとき。
二 第二十九条(第一号に係る部分に限る。)の規定に違反して、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げたとき。
三 第三十四条第一項又は第二項の規定による命令に違反したとき。

第四十三条

第三十条第一項若しくは第三十一条第一項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくはこれらの規定に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載のある書面を交付したとき、又は第三十条第二項(第三十一条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する方法により提供する場合において、第三十条第二項に規定する事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をしたときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第四十四条

次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

一 第七条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

二 第十二条第一項の規定に違反して、業務管理者を選任しなかったとき。

三 第十二条第二項の規定に違反して、管理受託契約を締結したとき。

四 第十四条第一項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載のある書面を交付したとき、又は同条第二項において準用する第十三条第二項に規定する方法により提供する場合において、同項に規定する事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をしたとき。

五 第十七条第一項若しくは第二項又は第十九条の規定に違反したとき。

六 第十八条の規定に違反して、帳簿を備え付けず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。

七 第二十一条第一項又は第二項の規定に違反して、秘密を漏らしたとき。

八 第二十二条の規定による命令に違反したとき。

九 第二十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

十 第二十八条の規定に違反して、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしたとき。

十一 第三十二条の規定に違反して書類を備え置かず、若しくは特定賃貸借契約の相手方若しくは相手方となろうとする者の求めに応じて閲覧させず、又は虚偽の記載のある書類を備え置き、若しくは特定賃貸借契約の相手方若しくは相手方となろうとする者に閲覧させたとき。

十二 第三十三条第一項又は第二項の規定による指示に違反したとき。

十三 第三十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

第四十五条

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第四十一条から前条まで(同条第七号を除く。)の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

第四十六条

第九条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたときは、その違反行為をした者は、二十万円以下の過料に処する。

附 則

(施行期日)

第一条 
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第四条の規定 公布の日
二 第一章、第三章、第四章、第四十二条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第四十三条、第四十四条(第十号から第十三号までに係る部分に限る。)及び第四十五条並びに附則第三条第二項の規定公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日

(経過措置) 

第二条 

この法律の施行の際現に賃貸住宅管理業を営んでいる者は、この法律の施行の日から起算して一年間(当該期間内に第六条第一項の規定による登録の拒否の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用される第二十三条第一項の規定により賃貸住宅管理業の全部の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、第三条第一項の規定にかかわらず、当該賃貸住宅管理業を営むことができる。
その者がその期間内に第四条第一項の規定による登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。
2 前項の規定により賃貸住宅管理業を営むことができる場合においては、その者を賃貸住宅管理業者と、その営業所若しくは事務所を代表する者又はこれに準ずる地位にある者を第十二条第一項の規定により選任される業務管理者とみなして、第十条、第十一条、第十二条(第四項を除く。)、第十三条から第十八条まで、第二十条から第二十二条まで、第二十三条第一項(第二号を除く。)及び第三項並びに第二十五条から第二十七条までの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
この場合において、第二十三条第一項中「その登録を取り消し」とあるのは、「賃貸住宅管理業の全部の廃止を命じ」とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3 前項の規定により読み替えて適用される第二十三条第一項の規定により賃貸住宅管理業の全部の廃止を命じられた場合におけるこの法律の規定の適用については、当該廃止を命じられた者を第二十三条第一項の規定により登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を同項の規定による登録の取消しの日とみなす。

第三条

第十四条及び第二十条の規定は、この法律の施行前に締結された管理受託契約については、適用しない。
2 第三十一条の規定は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行前に締結された特定賃貸借契約については、適用しない。

(政令への委任) 

第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討) 

第五条 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(登録免許税法の一部改正)

第六条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。別表第一第百五十一号の次に次のように加える。

(住民基本台帳法の一部改正)

第七条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。別表第一の百三の二の項の次に次のように加える。
理由
社会経済情勢の変化に伴い国民の生活の基盤としての賃貸住宅の役割の重要性が増大していることに鑑み、良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図るため、賃貸住宅管理業を営む者に係る登録制度を設け、その業務の適正な運営を確保するとともに、特定賃貸借契約の適正化のための措置等を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 本記事は2020年3月執筆時での法令に基づいており、現在の法律やその後の裁判例などで解釈が異なる可能性があります。
 記事の内容については、執筆当時の法令及び情報に基づく一般論であり、個別具体的な事情によっては、異なる結論になる可能性もございます。ご相談や法律的な判断については、個別に相談ください。
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