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2024.06.26
2024.06.27
コラム

賃貸借契約に設けるべき条項 -修繕義務について-

担当弁護士

弁護士  田上 博也

弁護士法人一新総合法律事務所 東京事務所

【出身地】京都府  【出身大学】東京大学法科大学院

常にクライアントを理解し、寄り添う姿勢を持ち、クライアントの信頼に応えることを心懸けている。

              

はじめに

本稿では、貸主の立場から、賃貸借契約に設けるべき条項について説明したいと思います。

今回は、入居中の物件の修理・修繕義務についてです。

賃貸物件の修繕義務は、原則貸主が負います

賃貸物件の修繕義務は、原則として貸主が負うことになります。

一方で、令和2年から施行されている改正民法では、借主側の責任で修繕が必要となった場合には、貸主側で修繕する義務はないものとされています(民法第606条第1項ただし書)。

(賃貸人による修繕等)

第六百六条

賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。

ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。

以上の民法上の規定のみでは、借主の責任の範囲や、修繕義務を負うべき者の範囲が借主に限定されているようにも見えます。しかし、この規定は任意条項と呼ばれ、契約により修正することもできます。

賃貸物件の修繕義務は、任意条項で修正することもできます

 例えば、以下の規定を設けることが考えられます。

第●条(その他の費用負担)

以下に定める事項についての、損害の賠償、修理・修繕は乙の負担とします。

乙及び入居者または知人等の関係者が、故意・過失または通常の使用方法に反する使用等により、本物件または付帯設備等を故障・破損・損害等を与えた場合の損害の賠償、修理・修繕費用。

これにより、責任の主体が借主だけではなく、同室の入居者や、部屋に来た人も含まれることになり、室内の損害については一律に借主に対し請求することが可能となります。

また、賃貸している室内の付帯設備(給湯器・給水機等)等も含まれることが明白になりますので、入居者から、建物の付帯設備については貸主に修繕負担がある、との反論を予防することができます。

以上のように、民法の原則だけで明確でない部分について、契約でその責任の所在等をはっきりとさせておくことが後の紛争防止に繋がるといえます。


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